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「なんで誰も、本当の世界を覚えていないんだ……!」
地上の覇権を争う五種族の大戦が、人類の勝利に終わった時代。
だがその世界は、少年カイの目の前で突如として「上書き」された。
パラレルワールドのような世界でカイが見たのは、
歴史が改ざんされ、人類が大戦に敗れた光景――
ここでは竜や悪魔が地上を支配し、さらに
カイは全ての人間から忘れられた存在になっていた。
だが神秘の少女リンネと出会い、カイは英雄なき世界で、
英雄の剣を継承し、君臨する強大な敵種族に戦いを挑む。
世界から忘れられた少年が
「真の世界を取り戻す」
王道ファンタジーバトル、開幕!
「なんで誰も、
本当の世界を覚えていないんだ……!」
主人公カイが所属する人類庇護庁の使命は、かつて人類と敵対し『五種族大戦』を繰り広げた悪魔族、蛮神族、聖霊族、幻獣族を『墓所』に封印し続けること。その甲斐あって、人類は百年に渡り平和を謳歌していた。誰もが他種族の脅威を薄れさせている中、鍛錬を怠らないカイ。その姿は、かつて他種族の英雄を倒し、五種族大戦を終わらせた者……『預言者シド』を彷彿とさせた。
ある日、カイは幼馴染のジャンヌとショッピングに。何気ない日常を楽しむ二人だが、突如『世界輪廻』が発生。世界は変容していく。ただ一人、カイを置き去りにして……。
「……あなたは……誰?」
『世界輪廻』によって『五種族大戦が終わっていない世界』に紛れこんでしまうカイ。友人のアシュラン、サキ、ジャンヌが、命懸けで悪魔族と戦っている世界に、カイは困惑する。手がかりを求めて、元の世界と同じように存在する『墓所』に向かう。
謎の声に導かれるまま、陽光色に輝く剣『コードホルダー』を手にすると、さらに不可解な異空間へ。そこで出会ったのは、五種族の特徴を併せ持ち、鎖で拘束された少女、リンネだった。
リンネの求めに応じ、彼女を助けるカイ。安堵したのも束の間、突如として、異形の怪物『ラスタライザ』が襲来する!
「そろそろ思い知らせてやろう。
反撃の時だ」
カイの提案を受け入れ、起死回生の反攻に踏み切るジャンヌ。目指すは王都にそびえる政府宮殿。かつてウルザの中枢だった場所は、今や悪魔の巣窟と化していた……。
漆黒の悪魔、ガーゴイル、大型悪魔……数多の悪魔がレジストの行く手を阻む。ジャンヌの指揮のもと、決死の覚悟で戦うウルザレジストの兵士たち。カイに後を託し、ファリン、ジャンヌ、リンネはそれぞれ、強大な悪魔と対決する。
ウルザレジスト全員の想いを背負い、カイはついに、悪魔族の英雄『冥帝ヴァネッサ』と相まみえる……!
「目障りだ、人間」
ヴァネッサの繰り出す、人間の常識を超越した凄まじい法術を、コードホルダーの力でなんとか凌ぐカイ。駆けつけたリンネも、ヴァネッサの力に、その姿に戦慄する。
決死の想いで結界を張り、ヴァネッサを足止めするリンネ。だがヴァネッサは容易く結界を破壊し、致命的な法術を放つ。為す術なく吹き飛ばされるカイ。カイの手を離れ、宙を舞うコードホルダー。絶望に俯くリンネ。
全ての希望が潰えたかに見えたその時……リンネはその体を変容させていく。……それは五種族が色濃く混ざった、混沌の姿……。
「いつか力ずくで奪ってあげる」
ヴァネッサを倒し、王都を奪還したカイたち。安堵したカイの前に、悪魔族の№2、ハインマリルが現れる。最大限に警戒するカイとリンネ。一方、ハインマリルは余裕の姿勢を崩さない。彼女が提案したのは人間と悪魔の『一時休戦』だった。ヴァネッサが倒されたことで他種族との均衡が崩れることを示唆し、ハインマリルは飄々と去っていく。
カイたちはウルザの復興を後に任せ、五種族大戦を終わらせるために旅立つ。最初の目的地は東方、イオ連邦。彼の地の脅威は、人間の上位互換と称される種族『蛮神族』……!
「主らに契約を提案する」
イオレジストの指揮官、ダンテの不興を買いながらも、兵士たちの信頼を得ていくジャンヌ。そんな折、ダンテがエルフの森で消息を絶つ。ジャンヌはダンテ捜索のため、カイたちと共にエルフの森へ向かう。
罠を避け、慎重に進むジャンヌたち。だが、突然転移門が起動し、エルフの郷へ飛ばされてしまう。そこでジャンヌたちを出迎えたのは、イオレジストに潜入していたエルフ、キュビレイ。キュビレイはさらに奥へ一同を誘う。そこには、英雄に次ぐ力を持つエルフの巫女、レーレーンが待っていた……。
「私は天の頂……もっとも高貴にして
輝かしき明星である」
レーレーンと共に天使宮殿に侵入するカイたち。立ちはだかるは蛮神族の英雄『主天アルフレイヤ』。
レーレーンは心優しいアルフレイヤを慕っていた。だが、彼は変わり果てていた。他種族を蔑み、同じ蛮神族であるエルフも、ドワーフも、妖精も不要、と吐き捨てるアルフレイヤ。その変貌ぶりに心を痛めるレーレーン。レーレーンの想いが虚しく踏みにじられようとしたその時、カイはアルフレイヤに対峙する。冥帝ヴァネッサに匹敵するアルフレイヤを前に、カイは一歩も退かない。そして戦いの最中、アルフレイヤにさらなる異変が起こる。
「英雄は……
自分の種族を護るために戦う者だ」
ラスタライザの不可解な攻撃により、突如姿を消すアルフレイヤ。
代わって姿を現したのは、アルフレイヤの『アバター』だった。それは天使と思えない姿で、慈悲の欠片もない言葉を吐く。およそ英雄と称される者の姿ではない、と感じるカイ。そんなカイの言葉を、脆弱種の世迷言だと断ずるアルフレイヤ。
カイとアルフレイヤの激しい攻防が続く。業を煮やし、天使宮殿そのものを攻撃するアルフレイヤ。
崩壊していく天使宮殿で、レーレーンとジャンヌは千載一遇のチャンスを伺っていた。アルフレイヤに一矢報いるために。
「……いい子だ、ラスタライザ」
聖霊族の英雄、『霊元首六元鏡光』。幻獣族の英雄、『牙皇ラースイーエ』。種族の命運を懸けて、激突する英雄と英雄。一方、カイたちは南のユールン連邦へ向けて移動していた。レーレーンを仲間に加え、道中はより賑やかになる。その最中、休息のために立ち寄った泉で、ジャンヌはリンネとレーレーンに切り出す。
ヴァネッサとアルフレイヤ、強大な英雄たちを相手にしてきたジャンヌだからこそ感じる異質。英雄の周囲に現れては消える不可解な怪物、ラスタライザについて……。
「私は、
五種族大戦が終わった世界の存在です」
謎の声に導かれ、メガリスに入るカイ、リンネ、ジャンヌ。進んだ先に待ち受けていたのは、預言神アスラソラカの石像だった。預言神は伝説に過ぎないと思っていたカイは困惑する。コードホルダーについて、預言者シドについて語るアスラソラカ。そんなアスラソラカですら、全容がわからないという『世界輪廻』、そしてラスタライザという存在……。謎は深まるばかりだが、この旅を続け、五種族大戦を終わらせる、その思いを新たにするカイ。
そしてアスラソラカは預言神の名の通り、ある預言を授ける。
「……鏡光は、覚えた。人間の言葉を。……シドの言葉を、理解するために」
聖霊族の英雄、霊元首六元鏡光との偶発的な戦闘は、一時停戦、という意外な形で決着する。シド、コードホルダー、世界輪廻の記憶を、かなり強く残している六元鏡光。カイが真相に迫ろうとしたその時、やはりラスタライザが現れる。六元鏡光が撃退するものの、倒すには至らない。
そして六元鏡光は語る。ラスタライザは五種族のどれでもない。それ故に、世界全てにとっての敵、と……。
一行は謎の答えを求めて、『墓所』内部へと向かう。
「世界を変えるのは、
いつだって誰かの覚悟だ」
異空間でラスタライザと戦うカイ、六元鏡光。一緒にいるリンネはしかし、恐怖で動けずにいた。戦いの最中、リンネの記憶が蘇っていく。シドの意志、ラスタライザとの因縁……再び失うことを恐れて竦むリンネに、カイは言う。「一人になんかさせない」と。
異空間を脱出したカイとリンネを追い、ラスタライザが迫る。戦いの場は墓所の外、大平原に移り変わる。
ウルザレジスト、ユールンレジストによる人間の作戦に、蛮神族であるレーレーンも力を貸す。全ては世界の敵、ラスタライザを倒すために!
原作:
細音 啓 「なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?」
(MF文庫J)
キャラクター原案:
neco、ありかん
監督:
南川達馬
シリーズ構成:
杉澤 悟
キャラクターデザイン:
加藤裕美
音響制作:
マジックカプセル
音響監督:
明田川 仁
音楽:
Akiyoshi Yasuda
音楽制作:
ファブトーン
オープニングテーマ:
「世界輪廻」Unlucky Morpheus
エンディングテーマ:
「途切れないで」好芻
「愛、アムネシア」アーバンギャルド
「UMBRA」ELFENSJóN
プロデュース:
ドリームシフト
アニメーション制作:
project No.9
カイ:
千葉翔也
リンネ:
市ノ瀬加那
ジャンヌ:
白石晴香
花琳:
Lynn
レーレーン:
菱川花菜
アシュラン:
山下誠一郎
サキ:
鈴代紗弓
MUSIC
OPENING THEME
ENDING THEME
MUSIC
Akiyoshi Yasuda
COMMENT
王道でありながらも新しい世界観にとても魅了されました。
音楽でも繊細な彼らの感情を深く伝えられよう意識しています。
当たり前の日々から、誰も僕を覚えていない、上書きされた世界で翻弄され、運命に抗っていくカイ達の様を音楽からも楽しんでもらえたら嬉しいです。
PROFILE
美しさと儚さをエレクトロニックサウンド、ノイズの響きにのせ 様々な感情を彩るインストゥルメンタル アーティスト。
劇中音楽として、広瀬すず主演「あんのリリック -桜木杏、 俳句はじめてみました-」、NHK よるドラ「腐女子、うっかりゲイ に告る。」 人気TVアニメ「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」等を手がける。
OPENING THEME
「世界輪廻」
Unlucky Morpheus
COMMENT
原作を読み込んで、その世界観を表現する楽曲を作りました。
私たちの音楽でこの作品をより彩ることが出来たら光栄に思います。
PROFILE
メンバーにツインギターとバイオリンを要する、ハードロック・ヘヴィメタルを基調に様々な音楽を取り入れた独自のロックを形成しているバンド。
その人気は国内に留まらず、SNSや海外公演での活躍により、世界中にリスナーを抱えている。
ENDING THEME01
「途切れないで」 好芻
COMMENT
この度、「途切れないで」という楽曲を書き下ろさせていただきました、好芻です。
これまで好芻として何か作品のために曲を書き下ろした経験はなく、初めてのことでしたが、とても光栄に思います。
『なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?』をすでに愛されている皆様、そしてこれから出会っていく皆様がより作品への思い入れを深めることができるよう、誠心誠意制作しました。
今回はBaに中尾健太郎さん、Drにアヒトイナザワさんという、メンバーからも楽曲の熱量が伝わるかと思います。
どうぞ作品とともにお楽しみいただけたら幸いです。
PROFILE
tricotやジェニーハイなどのヴォーカル中嶋イッキュウとThe Cigavettesやsunsiteで作詞・作曲、ギターを務める山本幹宗の二人からなる音楽プロジェクト好芻(スース)。
ディレイやリバーブをたっぷりとかけた、まるで白昼夢のようなサウンドプロダクションと、ほのかにオリエンタルな香りをまとったメロディライン、そして中嶋のキュートでどこか官能的なボーカルが印象的。ドリームポップやシティポップ、ヴェイパーウェーブのエレメンツをちりばめながら、そのどれとも違う独自の世界観は、この二人が出会ったからこそ生じた化学反応の賜物。
ENDING THEME02
「愛、アムネシア」
アーバンギャルド
COMMENT
病気の皆さんこんばんは。こんにちは。
このたび『愛、アムネシア』を書き下ろしましたアーバンギャルドです。
「アニソン似合いそうだね」と言われ続けて十数年…このたび初めてアニメのエンディング主題歌を担当させて頂くことになりました。
『なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?』はファンタジー、SF、サスペンスなど様々な要素が入り組んだスリリングな作品。
楽曲も複合的で壮大なバラードに仕上がりました。是非ともお聴き下さい。
PROFILE
アーバンギャルドは様々なジャンルをクロスオーヴァーする「トラウマテクノポップ」バンド。唯一無二の文学的歌詞に、狂った電子音に濃厚なアンサンブル、女性・男性ツインヴォーカルがはじけるサウンドは、 病的にポップ!
ENDING THEME03
「UMBRA」 ELFENSJóN
COMMENT
この度「なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?」のEDテーマを制作させていただき、大変嬉しく感じています。
「umbra」というタイトルは影を意味し「彷徨いながら光を求める様子」を楽曲で描きました。
是非、物語とあわせて楽曲もお楽しみください。
PROFILE
ELFENSJóN(エルフェンシオン)は作編曲黒瀬圭亮、アートワーク石据カチルによって結成された制作プロジェクトである。
ダークファンタジーをイメージした楽曲・イラストを元に、新しい世界観を構築し、世界に発信することを目的としている。
※初回生産限定につき、ご予約いただかないと入手困難になる場合がございますので、お早めのご予約をおすすめいたします。
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